8月の茨城県内景気 6カ月ぶり改善 物価高一段落
帝国データバンク水戸支店が4日発表した8月の県内景気動向指数(DI)は、前月比1.4ポイント増の41.7で、6カ月ぶりに改善した。円高が進んだことに加え、物価高やエネルギー高が一段落したことへの期待感が全体を押し上げた。
業種別では全9業種のうち建設、不動産、製造、小売り、運輸・倉庫の5業種が改善。最も改善幅が大きかったのは運輸・倉庫で、徐々に進んできた賃上げ交渉がプラス要因となった。
悪化したのはサービス、卸売りの2業種。悪化幅が大きかったサービスは10月に改定される最低賃金アップに伴う人件費の負担増が下振れ材料となった。
規模別では、大企業が前月比0.6ポイント減の43.5と2カ月ぶりの減少。中小企業は同1.6ポイント増の41.5、小規模企業も同3.5ポイント増の43.0。
全体の先行きは、3カ月後が43.9、6カ月後が44.8、1年後が46.7で3指標全て前月を上回った。企業からは価格転嫁により利益を確保できるようになったとの声が聞こえる。