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《パリ・パラ》半谷 初のメダル 柔道女子「銀」 磯崎コーチとの「動きの言語化」実る 茨城・筑波技術大出身

半谷静香選手
半谷静香選手


パリ・パラリンピックの柔道女子48キロ級(全盲)で、筑波技術大(茨城県つくば市)出身の半谷静香(36)=トヨタループス=が銀メダルを獲得した。4大会連続出場で初めて手にした勲章。専属コーチの磯崎祐子さん(47)=同県ひたちなか市=と「動きの言語化」で技を磨いた柔道家は「持って帰るメダルができて安心した」と笑顔で表彰台に上った。

半谷は、生まれつき目の中の網膜に異常が生じる難病「網膜色素変性症」がある。2021年東京大会後に磯崎さんを専属コーチに迎え、同県ひたちなか市の「舞鶴クラブ」を拠点に努力を重ね、技を磨いてきた。

病気は今も進行し、現在は光しか感じられない。見た目で動きを伝えられないため、2人は動き方を言葉でどう伝えるべきか苦心してきた。磯崎さんは技をかける体を半谷に触らせ「ボールを投げるように」など他の動きで説明。共通言語を探しながら形をつくる日々は、半谷の感覚を磨いた。

この日の決勝の相手は金メダル最有力候補。上半身の力比べが続く中、仕掛けるチャンスをうかがったが、開始約1分で技ありを奪われると同約3分には背負い落としを決められ、悔しい一本負けを喫した。

それでも、銀メダル獲得に道場仲間は歓喜で半谷をたたえた。

同クラブの柳英幸監督(55)は「磯崎コーチと2人で勝ち取ったメダル。日本に帰ってきたら、大舞台での経験を子どもたちに聞かせてほしい」と話した。

■努力のたまもの

茨城県の大井川和彦知事は、半谷静香選手の銀メダル獲得に「積み重ねてきたこれまでの努力のたまもの。県民を代表してお祝い申し上げ、今後の活躍に期待している」と談話を発表した。



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