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警察官かたる詐欺多発 1~8月 茨城県内被害1.7億円超 SNS使い若者にも

交流サイトを通して送られた偽の警察手帳の画像(県警提供)
交流サイトを通して送られた偽の警察手帳の画像(県警提供)


警察官をかたり、逮捕をちらつかせて現金をだまし取る手口のニセ電話詐欺事件が茨城県内で多発している。県警によると、同種手口の被害は昨年は1件だったが、今年は1~8月に16件と急増。20~70代の幅広い世代で被害が確認されており、被害総額は約1億7千万円を超えている。

県警によると、鹿行地域で先月、60代男性方の固定電話に、新宿警察署警察官を名乗る男から「あなた名義の携帯電話が犯罪に使われている」「あなたも事件に関与している可能性がある」などと電話があった。

男性は男の指示に従ってLINE(ライン)でやりとりを始めると、警察手帳のような写真と「守秘義務誓約書」と書かれた書類の画像が送られ、家族にも口外しないよう約束させられた。男性はその後、犯罪収益金の調査名目で4226万円を指定口座に振り込んだという。

同様の手口で今年1~8月に確認された被害16件で、最も多かった年代は30代の7件。次いで70代5件、50代2件、20代と60代がそれぞれ1件だった。捜査関係者によると、詐欺の電話がスマートフォンに届くケースも目立っており、若い世代にも被害が広がったとみられるという。今年4~5月には、交流サイト(SNS)上で「逮捕状」と書かれた書類を見せて金をだまし取る手口も確認されている。

県警ニセ電話詐欺対策室の担当者は「警察がSNSなどで警察手帳を見せたり、逮捕状を見せたりすることは絶対にない」と強調。「警察に相談するべきか迷う場合は、警察相談専用電話『#9110』を利用してほしい」と呼びかけた。



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