茨城県内景況感、下降超幅が縮小 製造業や大企業貢献 7~9月期
財務省水戸財務事務所が12日発表した7~9月期の茨城県内法人企業景気予測調査によると、全産業の景況判断指数(BSI)はマイナス16.1で、前期(4~6月)から3.8ポイント改善し、下降超幅が縮小した。原材料価格高騰などの影響は続くものの、製造業や大企業の景況感上昇が貢献した。
業種別では製造業が同5.4ポイント上昇のマイナス23.8。生産量が増加している化学工業や、農機具の売り上げが伸びている生産用機械器具製造業などが貢献した。非製造業は同2.2ポイント上昇の12.9で、金融、保険からは「金利上昇を受けて収益増が見込まれる」との声が聞かれた。
規模別では大企業が同10.7ポイント上昇の0.0、中堅企業は同3.4ポイント上昇の6.7。一方で中小企業は同1.5ポイント上昇のマイナス29.8。同事務所は大企業の景況感が先行して改善している一方、中堅、中小などに影響が及ぶまでに時間がかかるとみている。
先行きについて、10~12月期は全規模・全産業で7.0と改善を見込む。調査は8月15日時点で資本金1000万円以上の県内企業174社に対して実施し、143社から回答を得た。