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みどりの地区人気続く 茨城県内基準地価 つくば市 TX沿線、住環境充実

若い子育て世代の流入が続くつくば市みどりの地区=同市みどりの東
若い子育て世代の流入が続くつくば市みどりの地区=同市みどりの東


茨城県が17日発表した県内基準地価で、つくばエクスプレス(TX)沿線ではみどりの駅周辺の上昇が目立った。上昇率上位10地点のうち3カ所はみどりの地区で、若い子育て世代の流入が目立っているという。JR沿線では荒川沖駅に近く、近隣に比べ割安感がある阿見町で上昇が見られた。

上昇率が1位だったつくば市みどりの東39番の地価上昇率(住宅地)は前年比19.2%増。TXみどりの駅から2.9キロ離れた地点にあり、もともと地価の安さで人気を集めたエリアだ。

市などによると、みどりの地区はコロナ禍以降、土地の値段が比較的高いTX研究学園駅周辺の受け皿として人気を集めてきた。上昇率3位のみどりの1丁目は駅前の好立地。同6位のみどりの中央61番は市立義務教育学校まで徒歩約6分の近さだ。

今年8月1日現在の地区人口は1万6179人。周辺ではスーパーや飲食店、クリニック、温水プールなどが並び、今春には地区内で小中2校が開校するなど住環境は年々充実している。駅近くでは分譲マンションの建設も進む。

同地区で約6年前に自宅を建てたという30代男性は「当時は土地がまだ安く緑が多かった。昨年は近くに公園も整備されてうれしい」と笑顔を見せた。

市内の不動産鑑定士は「市内全体の需要が底堅く、みどりの地区は土地の供給が少ないため高値取引が続いている」と解説。今後はTX万博記念公園駅周辺の二つの土地区画整理事業地に需要が集まるとみており、「TX沿線の人気は当面続く」と話した。

■阿見町5地点で上昇

阿見町は荒川本郷、うずら野2丁目、西郷3丁目、阿見、鈴木の住宅地5地点で地価が上昇した。JR荒川沖駅(土浦市)の徒歩圏にあり、ひたち野うしく駅(牛久市)周辺などの近隣と比べて割安なことから需要が高まったとみられる。

町によると、荒川本郷地区は過去5年間で約1300人増加し、8月時点の人口は5169人と流入が顕著なエリア。電車と車の双方で移動しやすく、近隣や都内へ通勤する際の高い利便性が魅力。荒川沖駅東口は住宅地に向かって片側2車線の幹線道路が整備され、沿道には大手ホームセンターやスーパー、ドラッグストアなどの商業施設も張り付く。

同地区では100区画以上の一戸建て住宅分譲地が開発され、産婦人科や私立保育園、小中学校などもあり子育て世代の移住を後押し。子ども2人を育てる30代男性は「近所に同い年の子が多い。小学校の通学路にきちんと歩道があり、街灯も整備されていて安心」と話した。

町都市計画課の担当者は「商業施設が出店し、若い世代を中心に人口も増えてきた。今後もバランスの良いまちづくりを進めたい」と話した。



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