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有機米、初の稲刈り かすみがうら市 12月「オーガニック宣言」へ 茨城

初めて収穫した有機米を手にする宮嶋謙市長(前列右)ら=かすみがうら市上佐谷
初めて収穫した有機米を手にする宮嶋謙市長(前列右)ら=かすみがうら市上佐谷


農薬や化学肥料に頼らない有機農業を推進している茨城県かすみがうら市は12日、同市上佐谷の水田で、初めて栽培した有機米の稲刈りを行った。市によると、順調な生育でカメムシの被害もなかったという。12月には収穫した有機米の試食会を開き、「オーガニックビレッジ宣言」を行う。

市は昨年12月、市と農家などで構成する「市オーガニック推進協議会」を設立した。栽培した有機米を市内の学校給食に提供し、安定した生産と供給を目指す。取り組みを通して農産物のブランド化や環境への負荷軽減を図る。

同協議会はこれまで、NPO法人民間稲作研究所に支援を依頼し、講師を招いた研修を市内の農家向けに開いた。代かきの重要性や発芽後の管理など座学と実習で学んだ。

栽培1年目となる今回は、同市田伏の服部栄一さんと、同市上佐谷の中根飛馬さん2人の水田1.1ヘクタールで栽培。代かきを2回行うことで、雑草の発生を抑えたという。順調に成育し、予定していた3600キロよりも多い収量を見込む。

稲刈りでは宮嶋謙市長と中根さんがコンバインを操作し収穫。飯塚一政副市長や同協議会副会長の飯塚敏夫さんら会員などが駆け付け、豊作を祝った。

宮嶋市長は「非常に実りある収穫になり、一日も早く学校給食に提供したい。有機米の栽培を促進することで、子どもたちに安心安全を届け、地域農業の活性化につなげたい」と力を込めた。中根さんは「心配していた虫や雑草の発生はほぼなかった。お米以外にも果樹などでも活用できれば」と期待した。



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