次の記事:ヨーカ堂 茨城県撤退 最後の竜ケ崎店閉店へ 「残念」「寂しい」 

ヤギさん除草隊、出動 26日初回、8匹 県道、子どもときれいに 茨城

ヤギによる歩道の除草作業=阿見町内(県提供)
ヤギによる歩道の除草作業=阿見町内(県提供)


茨城県は今月、草を食べるヤギやヒツジと子どもたちが触れ合いながら県管理の道路などを除草する「ヤギさん除草隊」の取り組みを始める。除草にかかる年間予算が限られる中、人件費上昇などで除草できる面積は減少。子どもたちにヤギと除草してもらうことで、環境美化意識を高め、将来のボランティア育成を目指す。初回は26日、阿見町で8匹が出動する。

県道路維持課によると、県管理の国道や県道の延長は計約4200キロで、都道府県別で11番目に長い。剪定(せんてい)を含む除草の年間予算は毎年度約24億円と限られているが、近年は人件費上昇や燃料費高騰で費用がかさむ分、除草できる面積が減少しているという。

このため、県はヤギに着目し、高い除草能力を生かせないか県外の導入例などを踏まえて検討。ヤギの管理費がかかるため、現時点では道路の維持管理費抑制の効果は薄いと判断したが、啓発活動での活用に乗り出すことにした。除草に当たるヤギやヒツジは、ダチョウ王国石岡ファーム(石岡市)が協力する。

26日は、阿見一小の6年生や保護者など約100人が、ヤギやヒツジと共に通学路の国道125号歩道700メートル区間の除草に当たる。除草活動には同ファームのスタッフも同行し、ヤギなどの管理に当たる。

県内の美化ボランティア団体は、2003年度開始の「県道路ボランティア団体支援制度(旧道路里親制度)」に312団体、1962年度開始の県河川愛護事業に78団体が登録する。県は、子どもたちが動物と一緒に参画することで、県内の美化活動がさらに活性化し、将来のボランティアとしての活躍も期待する。

同課は「県内の多くの子どもたちに、ヤギとの触れ合いを楽しみながら美化活動の素晴らしさを感じてほしい」としている。

ヤギの除草活動は、岐阜県や愛知県などで民間団体が自治体管理の公園などの除草を請け負う例があるほか、群馬県明和町など各地で実証実験が行われている。



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース