次の記事:ヨーカ堂 茨城県撤退 最後の竜ケ崎店閉店へ 「残念」「寂しい」 

「結城紬」大使に二所ノ関親方 特注着物 完成急ぐ 結城市 10月に委嘱式 茨城

二所ノ関親方が着用する結城紬の着物(左)と帯の生地(結城市提供)
二所ノ関親方が着用する結城紬の着物(左)と帯の生地(結城市提供)


茨城県結城市は、伝統工芸の「結城紬(つむぎ)」をPRする結城紬大使に、大相撲の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)を委嘱する。現在、親方に着てもらう特注の着物を大急ぎで製作中だ。大きな体に合わせるため、必要な布地の量も普通の人の1.5倍といい、機織りに関わる人を増やして取り組んできた。10月の委嘱式までの完成を目指している。

市によると、二所ノ関親方は師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)から結城紬の着物を受け継いだ縁があることから、市は茨城県ゆかりの著名人にPRしてもらおうと委嘱を決めた。大使は13人目となる。

市は生産者や問屋でつくる「県本場結城紬振興事業実行委員会」に着物、帯、羽織の製作を委託した。4月に親方に好みの色を選んでもらい、採寸した。手つむぎ糸などの用意をそろえ、機織り作業は6月ごろから伝統工芸士が3人がかりで取り組んだ。1人用の羽織と着物用に必要な布地は通常2反だが、3反織り上げた。現在は着物へと仕立てている。

着物と羽織は無地で、深いねずみ色。帯は黄土色で、模様が浮き出る「すくい織り」という技法を使った。表と裏で模様が異なり、2通りの着方を楽しめるという。製作に尽力した老舗問屋「奥順」の奥沢武治会長(78)は「いずれは弟子に受け継いでいただき、長く大事にしてほしい」、県本場結城紬織物協同組合の小島章理事長(72)は「結城紬の良さを知ってもらいたい」とそれぞれ期待を寄せている。



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース