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ハチの巣駆除依頼増 「自分でやらないで」 業者、注意呼びかけ 茨城・鹿嶋

スズメバチの巣を削り取ろうと、へらを持つ長嶋正人さん=鹿嶋市宮中
スズメバチの巣を削り取ろうと、へらを持つ長嶋正人さん=鹿嶋市宮中
戻ってくるハチ対策用に、取り付けたネズミ捕りシート
戻ってくるハチ対策用に、取り付けたネズミ捕りシート
長嶋さんが駆除したスズメバチの巣
長嶋さんが駆除したスズメバチの巣


刺されると危険なアレルギー反応を起こすスズメバチやアシナガバチの巣の駆除の依頼が増えている。茨城県鹿嶋市内の駆除業者によると、夏から秋にかけてハチの活動が活発になるという。業者は「見かけても、自分で駆除をやろうとしないでほしい」と注意を呼びかけている。


同県の鹿嶋市と神栖市でつくる鹿島地方事務組合消防本部によると、ハチ刺されなどによる救急搬送は2022年と23年はともに6件で、今年(8月末現在)も既に5件運んでいる。

ダスキン鹿嶋支店によると、駆除依頼は例年、ハチの繁殖が活発な8、9月に多い。同支店の害虫駆除事業マネジャーの長嶋正人さんは、多ければ1日に約8件の依頼を受けるという。

駆除の際、長嶋さんは頑丈で分厚い防護服を着て、手袋を二重にして挑む。9月10日には、鹿嶋市宮中の民家からの依頼を受け出向き、2階建ての玄関近くの軒先にできた巣を駆除した。

巣は直径10センチ程度の球状。入り口に金属製の棒を差し込み、薬剤を噴き流し込んだ。しばらく待った後、脚立に上り、へらを片手にいとも簡単に巣を削り回収した。さらに戻ってくるハチ対策用に、ネズミ捕りシートを取り付け、作業は終了した。

作業後、汗だくの長嶋さんは「短時間の作業を心がけている。困っているお客さんに喜んでもらえることがやりがい」と話した。依頼した佐野二美男さん(75)は「自分の所で、まさか巣を作られるなんて思っていなかった。すぐに対応してくれて助かる」と感謝した。

長嶋さんによると、猛暑の影響で、ハチの活動時期は遅れ気味だという。22年と23年は10月ごろまで依頼が続いたそうだ。「絶対に自分で駆除しようとはせず、業者に相談してほしい」と強調した上で、巣作りを防ぐため「小さいうちに巣を取り除くことが大事。軒先や水回り、エアコンの室外機付近など、雨風をしのぐ場所に作られることが多いので、家の外をよく見回してほしい」と話した。

県内の一部自治体では、業者に依頼し、巣を駆除した場合に補助金を交付している。鹿嶋市は駆除費用の2分の1(上限5000円)、神栖市も2分の1(同1万円)を交付している。



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