二所ノ関親方 結城紬大使に 委嘱式、市が特注着物贈呈 茨城
二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が9日、結城紬(つむぎ)をPRする茨城県結城市の「結城紬大使」に就任した。委嘱式が同日、同県阿見町荒川本郷の二所ノ関部屋で開かれ、小林栄市長が親方に委嘱状を手渡した。結城紬の生産者らは特別にあつらえた着物を親方に贈呈した。親方は早速、着物に着替え「非常に着心地がいい。(紬は)着込むほど(着心地が)良くなるので、これからが楽しみ」と笑顔を見せた。
結城紬大使は同市が2012年に創設。市ゆかりの著名人などに委嘱し、親方が13人目となる。親方用の着物は、生産者や問屋でつくる県本場結城紬振興事業実行委が市から委託され、本年度作製した。職人約50人が携わり、チャコールグレーの着物と羽織、黄土色の帯を完成させた。
親方は、横綱に昇進し初めて結城紬を着た時のエピソードを披露。「(結城紬は)かなり番付が上の横綱級の着物。これを着た時、横綱になったんだと感じた」と振り返り、「結城紬が着られる力士を育てていきたい」と語った。
小林市長は、大相撲秋場所で同部屋に所属する大の里関の優勝に触れ、「活気に満ちあふれた二所ノ関部屋で(結城紬を)ぜひPRしてほしい」と期待を込めた。