《解説》茨城・つくば市長に五十嵐氏 寄り添う姿勢、支持拡大
茨城県のつくば市長選は現職の五十嵐立青氏が3選を果たした。選挙戦では知名度を生かし、つくばエクスプレス(TX)沿線の新住民に浸透。高齢者や障害者など弱い立場の市民に寄り添う政治姿勢も訴え支持を拡大、勝利をたぐり寄せた。
前々回と、前回は三つどもえの選挙だった。今回は市議時代の当選同期で、周囲から市長候補の一人と目された星田弘司氏が出馬。2人は年齢が近く、注目を集める選挙となった。
自民党から推薦を受けた星田氏を連日、県内各地の自民県議や業界団体が支援した。一方、五十嵐氏は後援会やボランティアを中心とした選挙戦を展開。交流サイト(SNS)を効果的に使った手法や、政策ちらしを旧町村別に用意して配布するなどの選挙戦術で、星田氏陣営に対して優位に立った。
街頭演説では、市議や市選出の県議らと協力体制を築き、「市政継続」を連呼。定員が不足する県立高校の施設増設費を市が負担する教育対策なども訴え、得票に結び付けた。
市は2022年、最先端の行政サービスの提供を目指す国の特区「スーパーシティ」に指定された。一方で、人口は40年の26万人をピークに低下するとの予測が出ている。
3期目に臨む五十嵐氏には、全国の手本となるような科学技術を活用した行政サービスを展開しながら、人口減少を見据えた地域課題に真っ正面から取り組むことが求められる。











