JR東、地方路線赤字 茨城県内は水郡線と鹿島線 1区間増 4区間計30億2100万円
JR東日本が29日公表した2023年度の利用者が少ない茨城県関係の地方路線は、水郡線3区間と鹿島線1区間の計4区間。合計赤字額は30億2100万円だった。22年度から1区間増え約6億円悪化した。
赤字額は、水郡線の常陸大宮-常陸大子間が最も多い13億1400万円。赤字幅は前年度から8200万円拡大し、営業費の13億9300万円に対し、運輸収入は7900万円にとどまった。常陸大子-磐城塙間は900万円改善して5億2100万円の赤字。新たに加わった常陸太田-上菅谷間は3億7300万円の赤字だった。
福島県区間となる磐城塙-安積永盛間は2700万円改善の10億6400万円の赤字。
鹿島線は香取-鹿島サッカースタジアム間で1億7500万円悪化し、8億1300万円の赤字だった。
1日平均乗客数は、常陸大子-磐城塙間が147人にとどまった。前年度から4人増えたものの、JRが発足した1987年度から81%減と落ち込んでいる。常陸大宮-常陸大子間は82人増の802人、上菅谷-常陸太田間は21人減の1975人。鹿島線は54人増の1139人だった。
水郡線を管轄するJR水戸支社は利用促進を課題とし、「沿線自治体と連携したイベントなどで地域を盛り上げ、利用につなげたい」としている。