ドローン産業活性化へ 茨城県内事業者ら協議会発足
茨城県内のドローン事業者らでつくる、県ドローンビジネス協議会が29日、発足した。茨城県のドローン産業のさらなる活性化を目指している。設立総会が同日、同県水戸市笠原町の県市町村会館で開かれ、ドローン利活用に関心のある企業関係者ら計34人が参加した。
ドローンは空撮や測量、点検、農薬散布など広い分野で導入され、市場が急速に拡大している。その一方で、制度が目まぐるしく変化し、正しい情報が行き届きにくい現状もある。
県内での本格普及は、ほとんどの業種でこれからという状況にある。協議会は今後、会員間の情報共有を通して知識、技術の向上を図る。ドローンビジネスの需要と供給のマッチングを促し、茨城県のドローン産業の活性化につなげる。
総会では、DSIドローン・ビジネススクール茨城を運営するDAC(同市)の川口拓麻社長(54)が協議会長に就任。本年度はセミナー開催や交流サイト(SNS)を通した情報発信で、ビジネス拡大に取り組む方針を示した。
続いて県主催のセミナーが開かれ、関係者ら約60人が参加。国土交通省無人航空機安全課の松村昭博氏が、ドローンに関する航空行政について講演。災害被災地での活用事例や、準備の進む新たな制度について解説した。
水戸市の小圷隆浩さん(64)は「さまざまな業種と情報共有できる。いずれは地域活性化に生かせたら」と入会理由を話した。川口会長は「会員同士で悩みや思いを共有することで、答えが見つかる」と強調した。