専門学校開設へ連携協定 タイケン学園と古河市 定員480人 ものづくり、農業6学科 茨城
日本ウェルネススポーツ大などを運営する学校法人「タイケン学園」(東京、柴岡三千夫理事長)と茨城県古河市は5日、新しい専門学校の開校に向けた連携協定を結んだ。新校の場所は同市諸川の旧古河産業技術専門学院跡地を想定。当初は2学年制で、定員は計480人規模を構想している。学園側はものづくりや農業に関する六つの学科を設ける考えだ。開校時期は2026年春以降を見込む。具体的内容は今後、協議を通して決定する。
学園側の構想によると、ものづくりでは「3D(3次元)プリンター」と「ロボットプログラム」の各分野でそれぞれの技術者を養成。「半導体技術」の分野で、技術の現状分析や教育プログラムの開発などを担う技術者を養成する。
農業関連は野菜や果物の栽培-加工-販売まで一連の知識・ノウハウを教える「農業バイオ」、和牛の繁殖・育成技術などに関する「和牛バイオ」、森林インストラクターを養成する「グリーンバイオ」の3分野での人材養成を考えている。
旧専門学院跡地は現在、市が所有。敷地約3万2800平方メートルのうち、北側約5000平方メートルは古河保健所の移転先として県への売却を予定している。
同学園は県内で、日本ウェルネススポーツ大(同県利根町)のほか、日本ウェルネス高(同県笠間市)などを運営。古河市は市内への高等教育機関の誘致を探るため、地方自治研究機構と共同研究を進め、複数の学校にアンケートを実施した過程で、学園側から専門学校新設に関する提案があったという。
市内で開かれた締結式で柴岡理事長は「工業系、農業系合わせたものづくりに貢献したい」、針谷力市長は「実現に向けて真摯(しんし)に取り組んでいきたい」とそれぞれ意欲を示した。