特別国会召集 政策実現へ初登院 茨城県議員 覚悟新た 経済や教育、着実に
衆院選を受けた特別国会が11日召集され、茨城県関係議員が初登院した。議員バッジを胸に、決意も新たに国政活動をスタートした。衆院では与野党がせめぎ合う。本会議での首相指名選挙では、石破茂氏(67)=自民党総裁=が30年ぶりとなる決選投票の末、第103代首相に選出された。各党は、政治への信頼回復と、それぞれが掲げる政策の実現に向け、主導権を探る。
11日に召集された特別国会には、初登庁した茨城県関係議員の生き生きとした姿があった。初当選者や小選挙区で初めて勝利した議員たちが、新たな任期をスタートさせた。衆院は与野党の議席が伯仲する緊迫した政治状況となり、各議員は政治の信頼回復や経済対策に取り組む覚悟を示した。
自民党の葉梨康弘氏(茨城3区)は午後0時半ごろ、国会議事堂の正面玄関で登院ランプを押した。7期目を迎え、「選挙区の代表に選んでいただいた有権者の皆さまに感謝したい」と述べた。6期目は法相就任後に、発言を巡り大きな批判にさらされた。「選挙を通じてご理解を得られたと思う。前に進みたい」と気持ちを新たにした。
その上で、政治とカネの問題を巡って同党に厳しい目が向けられているとし、「12日に政治改革本部が開かれる。信頼に足る自民党にしっかりつくり変えていく」と決意を述べた。
立憲民主党の青山大人氏(同6区)は午前10時41分ごろ、議員バッジを受け取った。3度目の当選は初めての小選挙区での勝利。「今まで以上に責任がある。気を引き締めて頑張りたい」と力強く話した。
文部科学委員会の理事や党副幹事長に就き、「教育費の負担軽減など、一つ一つ着実に取り組みたい」と意欲を口にした。
3回目の当選を果たした国民民主党の浅野哲氏(同5区)は午前8時ごろ、党のイメージカラー、黄と紺の斜めストライプのネクタイを着用して登院した。「地元の有権者や、日本が抱える課題に向けてまい進したい。手取りを増やす政策を、党としてしっかり誠心誠意臨み、成果を出したい」と、党の目玉公約に取り組む覚悟を示した。
■「政治にぬくもりを」 初当選の中村勇太氏
茨城7区の無所属、中村勇太氏(38)は11日午前10時10分ごろ、国会議事堂に初登院した。父・喜四郎氏(75)の引退に伴い立候補して初当選し、「緊張感と責任感が入り交じった思い。血の通ったぬくもりのある政治を目指したい」と引き締まった表情で話した。
中村氏は政治課題の「元凶」が選挙制度にあるとし、「選挙制度改革を行いたいという志で、これから政治活動を頑張っていく」と決意を述べた。
政党に所属する意向については「永久に無所属を貫くつもりはない」としつつ、「今は与野党伯仲の大きなうねりがある。まずは無所属の立場で国会の空気感を肌身で感じ、それから先の話は場面場面で判断したい」と説明した。