森下さん(茨城・竜ケ崎一)最高賞 高校生国際美術展・書の部
茨城県立竜ケ崎一高3年の森下咲良さん(18)の書作品が「第25回高校生国際美術展」(NPO法人世界芸術文化振興協会主催)書の部で、最高賞のキングズ・ファウンデーション賞に輝いた。受賞作の「左繍叙(さしゅうのじょ)」は幕末の儒学者、貫名菘翁(ぬきなすうおう)の筆跡を手本にした行書で、全体の流れと余白の美、筆遣いが評価された。
同展は豊かな才能と心、国際貢献できる人材の育成が狙い。上位入賞者は国際交流ができるツアーに参加できる。今年は書の部に9766点の応募があった。
森下さんの作品は縦135センチ、横35センチ。制作には柔らかい羊毛筆を使い「練習のつもりでリラックスして書けた」。過去2年はいずれも佳作で「それより上を目指していたが(最高賞には)驚いた」と話す。
森下さんは5歳で書道を始め、段位は5段。6月まで同高書道部の部長を務めた。顧問の同高講師、大古光雄さんは「朝練では授業前まで書に取り組んでいた」と努力を評価する。
英語が好きで「大学進学後に留学したい」。海外で異文化交流をしながら「書で日本文化を紹介したい」と夢を語る。