来春研修医 最多197人 茨城県内21病院 半数超で定員確保
来春卒業する医学生の臨床研修先を決めるマッチングで、茨城県内21の臨床研修病院が、計235人の募集定員に対し197人(前年比12人増)を確保した。医師臨床研修マッチング協議会のまとめで分かった。マッチ者は2004年度の制度開始以降で最多。県は「関係機関が総力を挙げ、確保に取り組んできた成果」と見ている。
県内臨床研修病院のうち、募集定員分を確保できたのは半数超の12病院に上った。土浦協同病院(15人)、筑波メディカルセンター病院(12人)などで、前年より2病院増加した。
また前年よりマッチ者が増えたのは、日立製作所日立総合病院(5人増)など8病院。募集定員が県内最多の筑波大付属病院は4人増加し、定員80人に対して62人を確保した。
一方、5病院ではマッチ者が減少。マッチ者ゼロは1病院増の3病院だった。空席のある計9病院では必要に応じ2次募集を行う。
茨城県は、厚生労働省の23年の医師偏在指標で全国43位の「医師少数県」。医師は、臨床研修を実施した都道府県の医療機関に継続して勤務する割合が高い傾向とされ、関係機関が研修医確保に注力してきた。
研修病院と県医師会で構成する協議会は医学生向けセミナーや合同説明会の実施、県は専用ホームページで各病院の魅力を伝えるなどPRを図っている。
県医療人材課の担当者は施策の成果が出たとし「今後も人材確保のため、関係機関が一丸となって取り組んでいく」と話した。