茨城県立医療大出題ミス 学長を減給処分 教員5人も訓告、厳重注意 不合格者の受験費用や引っ越し費用581万円支払い
茨城県立医療大(同県阿見町)が昨年11月に実施した入試の出題ミスの影響で5人が不合格となった問題で、県は19日、問題作成や採点に関する責任者だった当時の副学長=現学長(64)=を減給2カ月(10分の1)の懲戒処分にしたと発表した。問題の確認や作成に携わった教員5人は訓告や厳重注意とした。いずれも同日付。
県によると、ミスがあったのは学校推薦型選抜と社会人特別選抜で共通する総合問題。不正解とされた受験者全員を正解とした結果、不合格だった5人が追加合格となった。
再発防止に向けては外部の学識者による検討委員会で議論した。委員の意見も踏まえ、今後は出題の最終チェックで問題作成者による解答根拠の説明機会を設けるほか、作成に関与しない教員が試験終了後速やかに、不適切な問題や解答がないか確認するなど対策に取り組む。
ミスで不合格となった5人は一般入試で合格したり同大への入学を希望したりした人もおり、他大学の受験費用、入学に伴う引っ越し費用など賠償金計約581万円を支払い済み。知事が5日に専決処分した。