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土井利勝の資料展示 徳川重臣、槍鞘や家譜 没後380年 茨城・古河

土井家の系譜や肖像画を紹介している記念展=古河市中央町
土井家の系譜や肖像画を紹介している記念展=古河市中央町


江戸時代初期に徳川幕府の重臣として活躍した古河藩主の土井利勝(1573~1644年)の没後380年記念展が24日まで、茨城県古河市中央町の古河歴史博物館で開かれている。大坂の陣の武功で第2代将軍の徳川秀忠から賜った猿毛の槍鞘(やりざや)や、第3代将軍・家光が利勝の屋敷を訪れた際に馬をつないだ「駒つなぎの杉」で作った花生けなど、貴重な資料が展示されている。

利勝は秀忠、家光の2代にわたり幕府の年寄(後の老中)や大老を務めた。出世の早さや権限の大きさから「家康のご落胤(らくいん)」との風評もあった。本展では「実ハ家康君ノ御子ナリ」と記された家譜が紹介されている。

古河市にもゆかりが深い。1633(寛永13)年に佐倉城主(千葉)から古河城主に移った利勝は、その後古河藩主を長く務めた土井家の始まり。展示資料の「御三階櫓(やぐら)」の設計図は、配置換えの際、江戸城から佐倉城に特別に移築されていた櫓を、古河にも造りたいと考えて描かれたという。

同館の永用俊彦館長は「幕府の機密事項を扱う立場だっただけに、利勝に関する史料は少ない。幕府や古河にとってどんな人物だったか思い描いてほしい」と話した。問い合わせは同館(電)0280(22)5211。



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