アウトドア施設 来秋開業 茨城・かすみがうら市 公園活用、エバラ運営
茨城県かすみがうら市と調味料製造販売のエバラ食品工業(神奈川県横浜市)は20日、かすみがうら市中佐谷の第2常陸野公園を活用し、食をテーマにしたアウトドア施設を来年秋に開業すると発表した。同社が整備運営し、市産や県産の食材を使ったキャンプ飯のメニュー提供をはじめ、市内果樹園と連携した事業展開などを予定している。
両者は同日、公園の公有財産賃貸借契約を結んだ。同社によると、施設は「エバラアウトドアダイニング(仮称)」。キャンプ場やバーべキュー場、管理棟などを整備する。自然の中で食事を楽しみ、新たな食の魅力を伝え、同社商品と地元食材を生かしたメニューを展開する。場所の選定について、近隣果樹園との連携や、常磐道千代田パーキングエリアにスマートインターチェンジが今後開通する利便性の高さを挙げた。
同公園の敷地面積は4万5209平方メートルで、トイレや炊事場、駐車場30台を完備する。貸付料は年額84万2601円、期間は来年4月1日から10年間。
両者の出合いは、公有地の活用を図るため昨年開かれた県主催の「いばらきアウトドアフィールドマッチング」がきっかけ。市は利用が少ない実態や費用面から同公園を対象とし、6月からプロポーザル方式で公募して、地域との親和性などから同社に決定した。
締結式は市役所で開かれ、森村剛士社長と宮嶋謙市長が調印した。森村社長は「両者にとって有益な事業に発展できれば」と期待。宮嶋市長は「地域資源を有効活用してもらい、相乗効果で、市を丸ごと楽しむ拠点にしていきたい」と力を込めた。