和菓子包装 高校生が作画 日立商高生9人 産業祭で販売 市内名所 イラストに 茨城
茨城県立日立商業高(同県日立市久慈町)の生徒が、市内の老舗和菓子店「運平堂本店」の協力を得て、地元銘菓のオリジナルパッケージを制作した。和菓子でまちの魅力を発信するため、市内の観光名所などを描いた9種類のデザインを考案。23、24の両日に同市東成沢町の市池の川さくらアリーナで開かれる市産業祭で限定販売する。
パッケージ制作は課題研究の一環。同校は昨年度から同社と連携してデザイン開発に取り組んでおり、本年度は商業科の3年生9人が参加した。産業祭では日立銘菓「大みか饅頭(まんじゅう)」などを包み、生徒たちが販売する。
イラストはお絵描きアプリで制作。同校のマスコットキャラクター「はまりん」と「くじろう」が市内の名所を巡る設定で、海を望む日立駅や大煙突と桜、湧水が有名な泉が森、国民宿舎鵜の岬、かみね動物園などを柔らかい雰囲気のデザインで紹介する。
内藤未唯奈さん(18)は「場所の分かりやすさや全体の統一感を意識しつつ、ユニークさも交えて描いた」と説明。吉沢羽瑠さん(17)は学校のPRも兼ねて新たに「日商」のロゴを作成してデザインに取り入れたという。
一つ一つの名所に合わせて生徒が考案したキャッチコピーも添え、佐藤未唯さん(18)は「思い出に残り、心の中ににすっと入ってくるコピーを考えた」。キャラクターに実在する「水みくじ」を持たせたり、桜を水彩画のように描いたりするなど細部にまでこだわった。
同社の岩田雲平社長も「短期間でポイントを押さえたデザインに仕上げた」と納得し、産業祭で使う販促ポップも作成中という生徒たちは「手に取りやすいデザインが出来上がった。和菓子に興味を持ってもらうきっかけになればうれしい」としている。