扶養手当を不正に受給して懲戒免職処分を受けた、さしま環境管理事務組合(茨城県境町、管理者・橋本正裕町長)の元職員の男性が処分取り消しを求めた訴訟の判決が22日、水戸地裁(三上乃理子裁判長)であり、三上裁判長は「社会通念上著しく妥当を欠く」などとして、組合に処分を取り消すよう命じた。

判決によると、男性が不正に受給していたのは故意ではなく、三上裁判長は「悪質とまではいえない」と述べた。その上で、組合の処分基準は減給または戒告であるのに「(懲戒免職)処分は裁量権を逸脱し、またはこれを乱用したもの」と指摘した。

訴状によると、男性は配偶者が無職無収入だとする虚偽申請を行い、不正に扶養手当を受給したとして、2019年3月に懲戒免職処分を受けていた。

同組合は判決に対し、「コメントを差し控える」としている。