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みこし譲渡先決まる 取手・台宿町内会 石岡で継承 祭り愛好会「大切に使う」 茨城

譲渡されたみこしをトラックに積み込む石岡八幡會のメンバー=取手市台宿
譲渡されたみこしをトラックに積み込む石岡八幡會のメンバー=取手市台宿


使われなくなったみこしの譲渡先を探していた茨城県取手市台宿の台宿町内会は17日、同県石岡市を拠点にする祭り愛好会「石岡八幡會(はちまんかい)」に引き渡した。団体は「大事に使いたい」と感謝し、新たな担ぎ手に引き継がれた。

みこしは約30年前に宝くじの補助金を活用して購入し、町内会の夏祭りで練り歩いた。新興住宅地だった同地区で、コミュニティーづくりに貢献してきた。

しかし少子高齢化で担ぎ手は徐々に減り、約10年前から使われなくなった。新たな活躍の場を求めて町内会は昨年ごろから譲渡を検討し始めた。今年5月2日付の茨城新聞で「おみこし譲ります 取手・台宿町内会」と記事で紹介した。掲載後、町内会には県内外から8件の連絡があり協議の結果、掲載日当日に問い合わせた八幡會に譲渡を決めた。

八幡會は地元石岡をはじめ、県内外の祭りでみこしを担ぐ活動をメインにするが、みこし自体は持っていなかった。待望のみこしに甲(かぶと)浩二さん(61)は「祭りの詰め所にみこしがあるだけで雰囲気が出る。しっかり磨いて大事に使いたい」と喜ぶ。

八幡會のメンバーは17日、台宿を訪れて町内会と一緒にみこしをトラックに積み込んだ。その後、みこしを囲んで全員で記念撮影。町内会は「よろしくお願いします」とあいさつし、住民の団結を高めた「象徴」を見送った。

町内会長の猪瀬恒男さん(82)は「お祭りは地域の人をつなげる。活躍の場ができてうれしい。新たな場所で人のつながりづくりに生かされたら最高だ」と話した。



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