農家向け共済金詐欺 容疑で4人目逮捕 1人再逮捕 茨城県西農業共済組合元職員 県警
農家向けの共済金を架空請求してだまし取った事件で、茨城県警は4日、詐欺と有印私文書偽造・同行使の疑いで、県西農業共済組合(同県八千代町)元職員で埼玉県久喜市、会社員、被告の男(42)=別の同罪で起訴=を再逮捕し、新たに同組合元職員で茨城県坂東市、同、男(38)を逮捕した。
逮捕容疑は2022年4月上旬ごろ、組合員が所有する建物のシャッターにフォークリフトが突っ込んで壊れる事故があったように装い、組合員の名前を無断で使用して架空の請求書を作成した上、上部組織の県農業共済組合連合会に対する正規の申請に紛れ込ませ、共済金計約2900万円をだまし取った疑い。
県警水戸、下妻両署と県警捜査2課によると、2人は過去に共済金申請があった事故の写真や被害額の見積書などを使い回したとみられる。県警は、被告の男が請求書の偽造など主導的な役割を担い、新たに逮捕された男が偽造に適した過去の事故写真や組合員などを探す役割を果たしたとみて調べを進めている。
同課は2人の認否を明らかにしていない。
同事件を巡る逮捕者は4人目。県警は11月13日、別の共済金を詐取した疑いで、被告の男を含む元職員3人を逮捕した。上部団体の県農業共済組合連合会が10月2日、加入者に支払われる共済金を着服したり、架空請求をしたりしていた疑いがあるとして、元職員4人を刑事告訴していた。