プロ野球・中日 細川選手、努力の継続大切 明秀日立高後輩に訴え 茨城
プロ野球の中日ドラゴンズで活躍し、今季のベストナインに初選出された細川成也選手(26)=茨城県北茨城市出身=が5日、母校の明秀学園日立高(同県日立市神峰町)で講演し、約240人の後輩たちを前に「逆境からチャンスをつかみ取る方法」をテーマに自身の経験を語った。
細川選手は磯原中、明秀日立を経て2017年にDeNAに入団。昨季から中日で活躍する。高校時代は甲子園出場はかなわなかったが、通算63本塁打を放ち、3年夏の茨城大会ではチームを創部以来初の決勝進出に導いた。
この日は同校教諭との対談形式で講演。勝負どころで力を発揮する秘訣(ひけつ)については「一番大事にしているのは準備」と語り、就寝前に相手投手の映像を見て素振りする習慣などを紹介し「日々の練習やルーティンで自分に自信を持たせている」と話した。
DeNA時代は思うように結果を出せず、戦力外通告の不安も抱えていたが「絶対にチャンスは来ると思い、試合に出られなくても自分がやるべき練習は試合の後に絶対やるようにしていた」と努力を継続する大切さを説いた。
中日移籍後に才能を開花させ、今季は打線の主軸を担い全試合にスタメン出場。活躍の理由を問われると「僕は不器用で時間がかかるタイプ。だから練習量は誰にも負けない」と語り、ベストナイン受賞は「また一つ、目標を実現できて良かった」と喜んだ。
生徒の質問にも答え、体づくりについては高校時代の寮生活を振り返り「夜はご飯を1キロ食べていた。体が大きくなり、ホームランも出るようになった」と助言。最後に「目標や夢があるから頑張れる。悔いなく卒業できるよう一日一日を大事にしてほしい」とメッセージを送った。