比例重複認めぬ意見書 自民県連、党本部提出へ 茨城
自民党県連(海野透会長)は5日、茨城県水戸市内で役員会を開き、衆院選小選挙区の比例重複立候補を認めないよう、制度の見直しを求める意見書を党本部に提出する方針を決めた。党本部で8日に開かれる全国幹事長会議に合わせ、県連の白田信夫幹事長が提出する予定。
役員会は10月の衆院選後、県内1~7選挙区の各陣営や地方議員らに行った聞き取り調査を総括。一部で候補者と地方議員との連携不足などがあったとの指摘を踏まえ、「小選挙区でしっかり戦えるよう、比例重複の制度を見直す必要がある」(白田幹事長)とする意見をまとめ、党本部に提出する方針を決めた。
同党は比例代表候補の「73歳定年制」を定めているが、県連は年齢にかかわらず重複立候補を認めないよう求める。海野会長は「比例で敗者復活するという形になっている。比例候補は純粋に比例単独の候補として戦い、小選挙区候補は小選挙区で勝ち上がるのが本来の在り方ではないか」と述べた。
また、党総裁選における党員・党友による地方票の比重を高めるよう求める。総裁選は国会議員票と地方票を同数で扱い、計734票のうち過半数に達した候補が当選する。どの候補も過半数に達しない場合は上位2人の決選投票となり、国会議員1人1票、地方は47都道府県ごとに1票が与えられる。
国会議員票と地方票との比重に差があることから、白田幹事長は「党勢拡大を進める上で、党員による1票の重みを高める必要がある」と指摘した。
茨城県は約4万3000人の党員数を誇り、都道府県別で東京、神奈川、愛知に次いで4番目に多い。