全盲の和太鼓奏者 片岡さん講演と演奏 古河で福祉イベント 茨城
障害の有無にかかわらず誰もが安心して暮らせるまちづくりを目指す福祉イベント「Kogaインクルーシブフェスティバル2024」が14日、茨城県古河市前林の共和電設とねミドリ館で開かれた。フェスティバルでは全盲のプロ和太鼓奏者、片岡亮太さんが講演や演奏を行い、「他人との違いや、差別や偏見が自分の周りにあることに気付くためには多くの人との出会いが大事。人との出会いこそ、多様性を認め合う社会のタネになる」と語った。
片岡さんは10歳の時に失明した。当時は生きる意欲を失いかけたという。だが転校した地元の盲学校で元気に駆け回る同年代の障害者や和太鼓と出会い、前向きな考えに転じた。「僕のような障害者が身近にいれば、以前の僕のように生きるのを諦めるようなことを止められるのではないか」と訴えた。
今では国内外で演奏や講演、執筆などの活動に取り組む。片岡さんは「どんどん出会いを増やして、いろいろな気付きや視点を皆さんに届けられるようにしたい」と話した。