茨城県、メガクルーザー売却 一般競争入札 最低額900万円
茨城県は公用車の四駆車「メガクルーザー」を一般競争入札で売却する。災害現場で使われたが、部品が入手困難となり、整備費がかさむことから売却を決めた。市場に出ること自体が珍しい車種で、最低金額は900万円に設定。売却代金は災害備蓄品の購入に充てる方針で、担当者は「この値段で売れてほしい」と期待する。20日、下見会が行われた。
売却されるのは1999年登録の民生車両。6人乗りで走行距離は8万5586キロ。車検切れでバッテリーが上がっており、回転灯など一部の装備品が付くため、走行させるには落札者の整備が必要となる。
常陽銀行や県のマークの削除など、入札に当たっては条件がある。
1995年の阪神・淡路大震災を受け、常陽銀行から99年に寄贈された。主に2012年の茨城県つくば市竜巻災害、15年の関東・東北豪雨の物資搬送などで活用された。
県防災・危機管理課によると、メガクルーザーはトヨタが自衛隊の高機動車の民生用として生産した。販売台数が少ないことなどから高値で取引されており、最低価格は「複数業者の見積もりを踏まえて決めた」という。
20日は1回目の下見会が県庁であり、個人と業者計7人が車両をチェックした。同県鹿嶋市、投資会社経営、男性(53)は「探していた車種。状態はまずまず」と熱心に車内外を確認。同県ひたちなか市の中古車販売の男性社員(35)は「(最低価格は)市場価格と比べれば安い。入札を検討したい」と話した。
公告期間は2月3日までで、下見会は1月9日も実施する。入札参加資格の申請締め切りは1月24日、開札は2月4日。入札公告は県ホームページで確認できる。問い合わせは同課(電)029(301)2872。