茨城県新ブランド「常陸乃国まさば」 初出荷 那珂湊漁港
情報通信技術(ICT)を活用し、茨城県などが養殖してきたマサバの新ブランド「常陸乃国まさば」が20日、那珂湊漁港(同県ひたちなか市)の海面いけすから初出荷された。流通試験のため、今回は仲買人を通じ、県内41店舗に約650匹を出荷。来年1月にかけて計3000匹が飲食店に届けられる。
午前7時ごろ、いけすを管理してきた県立海洋高水産クラブの生徒7人と県職員らが、約1年かけて育てたマサバをすくい上げた。音を立てて元気に跳ね上がり、同クラブ2年の大津直也さん(17)は「一生懸命に育てた。おいしく食べてほしい」と話した。
同県水戸市大串町の寿司店「蛇の目寿司」には仲買人を通じて10匹が届けられた。同店ではにぎりずしと刺し身定食で約30食分を提供する見込み。店主の鯨岡義人さん(52)は「脂が乗って、身がきれいでしっかりしている」と質の良さに太鼓判を押した。
常陸乃国まさばは「生食を推奨できるマサバ」をコンセプトに先月誕生した。流通試験は2023年度に続き2度目で、来月10日にも実施する。県水産振興課の服部卓巳副参事は「昨年に比べ大きめに育った。(常陸乃国まさばが)名物になるよう関係者と協力していきたい」と話した。
取扱店は県水産振興課のホームページで紹介されている。