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地域貢献の集大成へ 明秀日立高サッカー部 27日、子ども向け教室 茨城

イベントに向けて昼休みに打ち合わせする明秀日立高サッカー部員たち=日立市神峰町
イベントに向けて昼休みに打ち合わせする明秀日立高サッカー部員たち=日立市神峰町


サッカーの全国高校選手権に出場する茨城県日立市の明秀日立高サッカー部は27日、同市東成沢町の市民運動公園で、地域の子どもを対象にサッカーフェスティバルを開く。「部活は強化だけじゃない」という考えの下、地域とのつながりを大切にしようと部員主体で準備を進めてきた。3年生は「もう一つの集大成の場」と位置付ける。

フェスには選手権に臨むメンバーを含め100人近い部員が参加する。地域の幼稚園児と小学生が対象で、当日は部員たちによるサッカー教室やプレゼント企画を予定。ダンス部の協力を得てダンス教室や演技披露も行う。

サッカー部には運営部や環境整備部など生徒でつくる五つの組織があり、フェスの企画運営を担うのは地域連携普及部。これまでも2カ月に1回のペースで幼稚園との交流を企画してきたが、小学生を含め市全域を対象に開くのは初めての試みとなる。

イベント開催は、11月の選手権県大会決勝後に萬場努監督が提案した。地域連携部の2、3年生6人が中心となり、本番に向けて企画や会計、告知、プレゼント係と役割を分担し、学校の昼休みや寮での空き時間などを使い内容を具体化させてきた。

リーダーで3年の岩井桜瀬さん(17)は日立市出身。幼い頃、明秀の選手は憧れだがどこか遠い存在だったといい「逆の立場になった時、もっと身近に感じてもらい、目標や応援してもらえる存在になれればと思う」と話す。選手権のメンバー入りはかなわなかったが、ともに活動する3年の菅谷海大さん(18)も「サッカーの楽しさを伝えたい」と意気込む。

子どもたちが安全に楽しめるよう、当日実施するメニューには過去に反応が良かった遊びやストレッチを組み込むなど工夫した。周知を図るチラシや参加者向けのウェブアンケートなども自ら作成。同じくリーダーで3年の杉内遥哉さん(18)は「前例がない企画の中で、リスク管理や準備の大切さを学んだ」という。

明秀サッカー部は昨夏のインターハイで日本一に輝き、選手権は2年連続6度目の出場。萬場監督は「地域貢献もサッカーを通した教育活動の一つ。注目してもらえる機会があるからこそ、発信力を生かしつつ、地域と顔の見える関係をつくっていきたい」と話す。

フェスは27日午前9時40分から正午までで、23日まで申し込みを受け付けている。



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