農業産出額 茨城県3位 23年 コメ、豚、野菜けん引
2023年の都道府県別農業産出額(速報値)で、茨城県は前年比3.7%増の4571億円で7年連続3位となったことが24日、農林水産省のまとめで分かった。コメや豚、野菜の価格上昇などが貢献した。一方で、生産農業所得は2位から3位に順位を下げた。
農業産出額の1位は北海道で1兆3478億円。2位は鹿児島県で5438億円。茨城県と鹿児島県の差は867億円だった。茨城県を含む上位3道県の順位は17年から7年間変わらなかった。
同省関東農政局によると、主要部門別の割合は野菜が36.4%と最も高く、次いでコメが15.4%、鶏が12%だった。産出額をけん引した野菜は前年比3.3%増の1664億円、コメは15.1%増の703億円、豚は22.7%増の405億円。一方で鶏は、7.9%減の550億円だった。
産出額が増加した要因について、同局は「コメは需要が高くなり、相対取引価格が上昇した。豚も需要が高まった。ピーマンなど一部の野菜は、高温の影響などで生産量が減少し、価格が上昇したため」とみている。
生産農業所得は1.5%増の1539億円だった。鳥インフルエンザの影響で鶏卵の生産が減少したことなどにより、順位は2位から3位に下がった。
関東農政局管内での農業産出額は同6.3%増の2兆3083億円。農業産出額は東京都や栃木県など10都県の中で茨城県が最も多かった。次いで千葉県が4029億、栃木県が2959億円、長野県が2890億円だった。