霞ケ浦導水257億円 茨城県内 25年度予算閣議決定
政府が27日に閣議決定した2025年度予算案で、茨城県関係は霞ケ浦と那珂川、利根川を地下トンネルで結ぶ霞ケ浦導水事業に前年から60億円増の257億9000万円が充てられた。石岡トンネルの掘削工事と高浜機場の新設工事が本格化する。
原子力関係は同県東海村や同県大洗町に立地する日本原子力研究開発機構(原子力機構)の高温工学試験研究炉(HTTR)など高温ガス炉開発が前年から6億円減って17億円。高速実験炉「常陽」の維持管理や運転再開準備は前年から3億円増えて38億円、研究用原子炉「JRR-3」の関連費は2億円増えて17億円となった。
廃止措置中の東海再処理施設には66億円。24年度補正予算に前倒しの形で23億円が盛り込まれた分、当初予算は前年より22億円減った。
原子力機構と高エネルギー加速器研究機構が共同運営する大強度陽子加速器施設(J-PARC)には前年と同額の109億円が計上された。
量子科学技術研究開発機構那珂フュージョン科学技術研究所も加わる国際熱核融合実験炉(ITER)計画は前年とほぼ変わらず140億円。
厚労省はパラオ・ペリリュー島の遺骨収集の関連予算を9300万円へと倍増する。集団埋葬地の発見を受け、現地派遣の体制を強化するなど遺骨収容を加速化させる方針だ。