新年の始まりにふさわしい初日の出を-。2025年1月1日に茨城県内で初日の出を楽しんでもらうため、県内各地で施設開放や交通機関の早朝運行、イベントが予定されている。

■暖かい場所で

北茨城市街地を一望できる標高約350メートルの高台にある同市華川町小豆畑の「ガラス工房シリカ」は1日午前6～10時に臨時開館する。同施設は太平洋に面してガラス張りになっており、室内から日の出を拝むことができる。ホットコーヒーやガラスで作られた25年のえと、へびの置物なども販売。担当者は「暖房の効いた室内から、ゆっくりと初日の出を見てほしい」と話す。

■関東最速

筑波山から臨む初日の出は関東最速とされ、東に見える鹿島灘から朝日が昇る。国立天文台によると、日の出の予想時刻は1日6時45分ごろ。中腹には筑波山神社があり、初詣と一緒に楽しめる。筑波観光鉄道(つくば市)は、筑波山のケーブルカーとロープウエーを同4時半から営業。基本的に20分間隔で、客の状況を見て運行するという。

■鳥居越しに

大洗町磯浜町の大洗海岸では岩礁に立てられた大洗磯前神社の「神磯の鳥居」越しに昇る日の出が見られる。同神社は神職が同海岸に下り、初日の出を拝む「初日の出奉拝式」を行う。

茨城交通は鹿島臨海鉄道大洗駅から同神社前までの初日の出バス(有料)を1日6時20分発で片道運行。1～3日には同区間を往復する無料シャトルバスを走らせる。例年、駐車場や町内は混雑するため、同神社でも公共交通機関の利用を呼びかけている。

■イベントも

水平線から昇る日の出が見られる鉾田市大竹の鹿島灘海浜公園。初日の出に合わせて、公園内にある売店「もぎたて市場」は1日5時半～同10時の間、特別営業し、新春イベントを開催。数量限定のイチゴ特売や屋外での軽食販売、キッチンカー出店などを予定する。同市場の担当者は「公園内には初日の出が見える場所がたくさんある。混むので早めの来園を」と話した。