茨城県内事件事故 この1年 水戸京成百貨店元社長逮捕 投資詐欺8億円被害
茨城県内の事件事故は今年、交流サイト(SNS)型投資詐欺やニセ電話詐欺による高額の被害が目立った。他の詐欺事件では、水戸京成百貨店で雇用調整助成金を不正受給した元部長が実刑判決を受けたほか、農家向けの共済金を架空請求したとして県西農業共済組合の元職員が逮捕された。
【1月】
18日 新型コロナウイルス対策の国の雇用調整助成金を不正受給したとして、県警は詐欺の疑いで、水戸京成百貨店の元社長を逮捕。水戸地検は3月までに元総務部長とともに、不正受給計約10億7千万円分を起訴。10月、水戸地裁は元部長に懲役3年の判決。
【2月】
22日 カシマサッカースタジアム前の交差点で赤信号を無視して女性2人を車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)の罪に問われた男の裁判で、水戸地裁が懲役13年の判決。
【3月】
26日 JR水戸駅で男性が上着の一部をエスカレーターに巻き込まれ、胸腹部圧迫により窒息死。
【4月】
24日 県南地域の会社役員の女性が投資詐欺で約7億円をだまし取られたと県警が発表。その後の捜査で、被害総額は8億円を超えると判明。経済アナリストの森永卓郎さんらをかたるLINE(ライン)のアカウントで勧誘された。
30日 水戸市内の暴力団事務所で2022年1月、特定抗争指定暴力団山口組系の組幹部が射殺された事件で、県警は殺人などの容疑で、指定暴力団絆会幹部の男を逮捕。
【5月】
16日 牛久市の東日本入国管理センターで2014年、収容中のカメルーン国籍の男性が亡くなったのは入管側の対応に不備があったためだとして、遺族が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は入管側の注意義務違反を認めた一審の水戸地裁判決を支持し、165万円の支払いを命じる判決。
【7月】
19日 水戸市の集合住宅の一室で、水戸署員2人が無職の男に胸や腹をナイフで刺された。県警は、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。
【9月】
9日 2015年9月の関東・東北豪雨で鬼怒川の堤防決壊などによる浸水被害が起きたのは国の河川管理の不備が原因として、常総市の住民らが国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審始まる。双方が争う姿勢を示し、11月に結審した。
【10月】
29日 守谷市の男性が岡山県警察官を名乗る男らに現金1億2514万円をだまし取られたと茨城県警が発表。「オレオレ」型の詐欺被害では県内最多額。
【11月】
13日 農家向けの共済金を架空請求してだまし取ったとして、県警は詐欺などの疑いで、県西農業共済組合の元職員の男3人を逮捕。12月には別の元職員の男を逮捕。
【12月】
10日 ひたちなか市の住宅で、元暴力団幹部の男性が死亡。県警は13日、殺人の疑いで、アルバイト従業員の男=住居侵入の疑いで逮捕、処分保留で釈放=を再逮捕。
13日 日立市役所前広場と東海村役場に車が突っ込み4人が重軽傷を負った事件を巡り、殺人未遂などの罪で起訴された無職の男に対して東海村が損害賠償を求めた訴訟で、水戸地裁は村の訴えを認め、男に1110万円の支払いを命じる判決。