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卵の高騰、品薄懸念 茨城・八千代で鳥インフル 小売業者 先見通せず、募る不安

鳥インフルエンザが発生した養鶏場で、殺処分の準備をする県職員ら=29日午後、八千代町内(県提供)
鳥インフルエンザが発生した養鶏場で、殺処分の準備をする県職員ら=29日午後、八千代町内(県提供)


高病原性の疑いがある鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が茨城県八千代町の養鶏場で確認された29日、地域の養鶏場関係者は感染拡大に警戒感を一段と強めた。小売関係者は、鶏卵の価格高騰と市場の品薄感が強まる可能性に懸念を示した。関係機関は感染拡大の防止と不安払拭に向け、対策の徹底に力を注ぐ。

「細心の注意を払い作業するしかない。拡大しないことを祈っている」。同町での鳥インフルエンザ発生を知らされた県西地域のある養鶏場関係者は、胸中をそう語った。別の養鶏場では「今後、もし感染が拡大すると卵の価格が上がる可能性がある」とし、「車両や長靴の清掃をしっかりしていく。消石灰の散布も行う。対策強化に努めたい」と強調した。

卵を扱う小売関係者にも、価格高騰などへの懸念が広がった。同町の養鶏場での鳥インフルエンザ発生は、2023年2月以来。旬彩・やちよ農産物八千代直売所(同町若)の男性店長は当時の状況に触れ、「あの時も卵が店先から消えた。今回もそうなる可能性がある」と指摘。「県内は養鶏場が多く発生リスクも高い。防ぐ良い方法があれば」と声を落とした。

道の駅しもつま(同県下妻市数須)の農産物直売所の男性担当者は「ここでは一般的な卵より価格帯の高い卵が販売されている。鳥インフルエンザの影響による値上げ幅は、より大きくなりやすい」とし、先を見通せない不安を語った。

同町は28日、鶏の死亡羽数増加について養鶏場から通報を受け、同日中に対策本部を設置し、3交代24時間体制を敷いた。防疫作業に当たる県職員らのサポートに当たる。ホームページを更新し、Q&Aコーナーなども設けた。関東農政局は29日、相談窓口を設置した。生産者や消費者、流通業者などからの相談に応じる。問い合わせは、同局消費・安全部消費生活課(電)048(740)0359。



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