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J1鹿島・師岡、J2水戸・久保 25年シーズン 躍進の鍵握る若手たち 

鹿島-名古屋 前半追加タイム、ボールを追う鹿島・師岡=2024年11月9日、カシマスタジアム
鹿島-名古屋 前半追加タイム、ボールを追う鹿島・師岡=2024年11月9日、カシマスタジアム
水戸-大分 前半、ボールを追う水戸・久保=2024年5月18日、ケーズデンキスタジアム水戸
水戸-大分 前半、ボールを追う水戸・久保=2024年5月18日、ケーズデンキスタジアム水戸


J1鹿島とJ2水戸が、それぞれのプライドを胸に2025年シーズンに挑む。昨季無冠に終わった鹿島は、16年以来の国内タイトル奪還に向け、成長著しいFW師岡柊生のさらなる躍進が鍵を握る。リーグ15位からの巻き返しとJ1昇格圏内を狙う水戸は、高身長ストライカーの久保征一郎がチームのキーマンになりそうだ。

■J1鹿島 FW 師岡柊生 タイトル奪還へ闘志

昨季リーグ戦25試合に先発出場し、ブレークを果たしたストライカー。多くの苦難を乗り越えて定位置をつかんだ経験を自信に、「得点にこだわってチームを勝たせる」と闘志を燃やす。

東京国際大から加入した2023年はリーグ戦4試合の出場にとどまり、昨季は「今年こそ」という意気込みで迎えた。だが、シーズン前のチーム内序列がなかなか上がることはなかった。本職ではないボランチも経験。苦しい日々が続いた。

心を折ることなく、ポポビッチ前監督から強い口調で求められるプレーを地道にこなし続けた。成果は確実に実り、右サイドハーフの定位置を奪取。決定機を生かせない時期を乗り越え、7月6日の札幌戦ではプロ初ゴールを挙げた。「メンタルが鍛えられた。腐らなくて良かった」

本職は最前線のFWだが、ボランチやサイドハーフをこなした経験が自身のスキルを向上させたという。「全然役割が違うし、特に守備の部分が鍛えられた」と実感を込めて振り返る。実際に本職に戻った昨季の最終盤は、守りにおけるハードワークが際立った。

今季は「ゴール前での最後の精度」をさらに向上させ、得点量産体制に入る心積もりだ。「昨季よりも結果を残し、タイトルを取る」。ゴールに飢える24歳のさらなる躍動こそ、鹿島の覇権奪還に向けての大きな鍵だ。

▽もろおかしゅう

2000年12月9日生まれ。東京都出身。身長174センチ、体重69キロ。日本航空高(山梨)-東京国際大。プロ2年目の昨季はリーグ戦32試合に出場、2得点を記録した。

■J2水戸 FW 久保征一郎 限界超えの飛躍誓う

エースの階段を駆け上がる23歳のフィニッシャー。昨季はリーグ27試合に出場し、チームトップタイの5得点。1年目の経験を糧に「中心選手として勝たせられる選手に」と一層の飛躍を誓う。

プロ初得点は第2節甲府戦。ゴールから約20メートル離れた位置から直接右足を振り抜き、豪快にネットを揺らした。名刺代わりの一発でサポーターの心をわしづかみにした。

「周りがうまくボールを送ってくれたからこそ5得点が生まれた」。典型的なセンターフォワードは森体制で導入された1トップにはまった。首脳陣の信頼を勝ち取り、8月下旬には2試合連続得点でいずれも勝利に導く活躍を示した。高身長を生かした空中戦やポストプレーでも貢献した。

激しいプレースタイルとは対照的に、真面目さが久保の魅力だ。「何が足りないのかを明確にすることが必要」と練習や試合後には改善点などを映像から分析し、次節の成功につなげてきた。

苦い記憶にも向き合う。J1横浜FMをあと一歩まで追い詰めた7月の天皇杯3回戦ではPK戦の1人目を任され、痛恨の失敗。「責任感を感じたが、今ではどんな場面でも『あの経験があったからこそ』と思える」

勝負の2年目だ。「より前向きにチャンスメークする。そうすれば得点もアシストも増えるはず」。あえて数字は設定しない。限界を超えていく。

▽くぼせいいちろう

2001年6月22日生まれ。鹿児島県出身。身長186センチ、体重79キロ。FC東京U18-法大。右足から放たれる強烈なシュートを武器に、1年目の昨季はチーム最多の5得点。




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