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闇バイト SNS監視強化 茨城県警、ボランティア拡充へ

Xで闇バイトの求人募集と思われる投稿を検索するモニターの男性(画像の一部を加工しています)
Xで闇バイトの求人募集と思われる投稿を検索するモニターの男性(画像の一部を加工しています)


闇バイトへの関与を防ぐため、茨城県警は求人の窓口となっているSNS(交流サイト)上のサイバーパトロールを強化している。有害情報を報告するボランティアの協力も得ることで、投稿の削除依頼は2024年11月末時点で前年1年間の6倍超に増加。今後はさらにボランティアを拡充し、監視の目を増やしていく方針だ。

インターネット上に氾濫する違法・有害情報を見つける「県警サイバーパトロールモニター」は、県警から委嘱された会社員や主婦ら38人が活動している。発見した情報は県警やインターネットホットラインセンターに報告する。24年11月末現在、主にX(旧ツイッター)から1万3740件の情報提供を行った。内容別では偽サイトが最多の1万2479件。

警察庁の事例集によると、闇バイトの特徴として、少年たちが先輩や友人に誘われるなどして、自らSNSなどで「高額報酬」「闇バイト」などと検索し応募する。応募後は、①犯行グループから連絡が入り、匿名性の高いアプリでやりとり②犯行グループに言われるがまま個人情報を送信③犯罪行為への加担を拒否すれば犯行グループが個人情報を基に脅迫-が基本的なパターンだという。

県警は24年10月25日、闇バイトにつながる情報の収集方法をモニターに通知。「ホワイト案件」など代表的なキーワードをXやヤフーで検索する。その結果、同年11月末までに571件の情報提供があった。サイバー企画課は「収集方法を共有したことが奏功した」と話す。

県警本部が発見した闇バイト関連の情報は、同月末現在311件。モニターからの情報と合わせ、X社に投稿の削除を依頼したのは636件に上った。23年1年間は105件で、6倍を超えた。

モニターの県央地域、会社員、40代男性はスマートフォンを使って1日当たり30分程度活動し、月に10~20件の報告をする。夜間の投稿が翌朝に削除されているケースも多く、「募集者は取り締まりを意識している」と推測する。現在は闇バイトに特化して監視し、「Xで検索すると募集の投稿が出てくる状況は異常だ。県警に捜査の材料を提供し、何とかして早く改善できれば」と語る。

同課はモニターについて「警察の通常業務の中だけでは足りない部分が出てくる。民間の方の力を借りられるのは心強い」と信頼を寄せる。今後は若者の視点を取り入れるために大学生らの協力も得たいとして、ボランティアの人員拡大を図っていく方針だという。



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