押絵羽子板 華やか 13日まで正月飾り展 茨城・那珂
茨城県那珂市戸崎の市歴史民俗資料館で、新春にふさわしい縁起物を集めた季節展「正月飾り展」が13日まで、開かれている。昭和40年代の羽子板や破魔弓をはじめ、地元の手芸サークルが手がけた干支(えと)のちりめん細工など120点以上が並ぶ。
赤ちゃんの健やかな成長を願い、生後初めて迎える正月に、女児に羽子板を、男児に破魔弓を贈る風習がある。羽子板は羽の玉に使うムクロジ(無患子)が漢字から厄よけの効果があると信じられ、貴族の間で女児に贈るようになったのが始まりとされる。
会場は綿を布でくるみ立体的な絵柄に仕上げた「押絵羽子板」が並んで華やかな雰囲気。いずれも市民から寄贈された。桃色のふっくらした頬が愛らしい定番の「娘もの」のほか、高さ1メートルの大きな武者羽子板も。ひげとよろいが勇壮な武者と軍馬をあしらい、馬の目にガラスをはめて躍動感が生まれている。
市内の手芸愛好会が作った十二支の置物や、着物をリメークしたミニ着物も新春の華やぎを感じさせる。
中嶋圭子館長は「9連休明けで気分が落ち込む方もいると思う。新年らしいにぎやかな展示で元気な気持ちになってほしい」と話した。
入場無料、午前9時~午後4時半。11日は休館。