坂東の交流拠点 着々 農産物販売や自転車休憩 4月開業 茨城
茨城県坂東市の新たな交流拠点「市産業経済交流施設」(愛称・坂東将門の里、同市長須)の整備が、4月のオープンに向け順調に進んでいる。下総利根大橋近くの料金所跡地を利用し、農産物の販売をメインにサイクリストの休憩施設などが造られる。利根川を挟んで千葉県と接する県境の〝玄関口〟ともいえる立地を生かし、全国に誇る市の農産物や魅力を発信していく。
施設は①農産物販売所②観光情報ブース③シャワー室を備えたサイクルステーション④マルシェ広場⑤駐車場⑥芝生広場-からなる。敷地面積約4540平方メートル。愛称は、平将門ゆかりの同市を表し「坂東将門の里」とした。
同大橋の料金所管理事務所が2019年末に閉鎖されたのを受け、22年5月に市が県から購入。地域の意向を受け、農業が盛んな同市の農産物を販売する施設を整備することになった。
橋の付近は茨城県の坂東、古河両市をつなぐ利根渡良瀬サイクリングコース、千葉県野田市を周遊する利根川・江戸川・利根運河サイクリングロードの一部となっていることから、サイクリストが休憩できる場所としても活用できるようにした。
施設の運営は、市内の農家や事業者などで構成する管理組合が担う。須賀正雄組合長は「行政の力を借りながら、人が集まる施設を目指したい。組合員が一致団結し、愛される施設にしていきたい」と話す。
市農政課によると、工事は現在、農産物直売所の建屋が建設され、内装や外構などの工事が進んでいる。同課は「坂東市が誇る農産物を販売するほか、サイクリストなどが気軽に利用できる。県内外の多くの人に利用していただきたい」としている。木村敏文市長は「組合、利用者、そして地域にとって、できてよかったと思える施設になれば」と期待した。