白馬、駆ける 鹿島神宮で神事 1年の邪気はらう 茨城
茨城県鹿嶋市宮中の鹿島神宮(東俊二郎宮司)で7日夜、鎌倉時代より続けられる「白馬祭(おうめさい)」が行われた。楼門前でおはらいをした後、神職による笏拍子(しゃくびょうし)と神楽太鼓の音に合わせ、白丁(はくちょう)と呼ばれる白装束の引き手に伴われた神馬(しんめ)7頭が、本宮前斎場を軽やかに駆け回った。
白馬祭は、新年最初に本殿の扉を開けるのに合わせて馬を引き回した祭りが伝わったもの。新春に白馬を見ると1年間の邪気がはらわれるという伝承がある。馬のひづめの音で、神さまを目覚めさせる神事ともいう。また、神馬に踏まれた物を持つと願いがかなうとする民間信仰があり、参拝者が馬の走る道にハンカチを置いて見守った。馬が目の前を通ると「速い」「踏んだ」と拍手をしながら喜んだ。
娘の椛莉奈さん(4)と息子の徳敬さん(6)を伴って訪れた、鹿嶋市の小池麻衣子さん(36)は、踏まれたハンカチを手にし「子どもたちの健康と、楽しく過ごせますようにと願った」と話した。