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デブリ、茨城県内外5機関で分析 原子力機構 分割実施、近く搬送

東京電力福島第1原発2号機から取り出したデブリ(日本原子力研究開発機構提供)
東京電力福島第1原発2号機から取り出したデブリ(日本原子力研究開発機構提供)


東京電力福島第1原発2号機から取り出された溶融核燃料(デブリ)について、日本原子力研究開発機構は8日、既にデブリの分割を行ったとした上で、茨城県内外の五つの分析機関にデブリを分配し、より詳細な結晶構造や成分などの分析を始めると発表した。

分配先は▽同機構大洗原子力工学研究所(同県大洗町)▽同機構原子力科学研究所(同県東海村)▽日本核燃料開発(大洗町)▽MHI原子力研究開発(東海村)▽大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)。

日本核燃料開発とスプリング8は、成分や結晶構造を調べ、事故時の炉内温度や冷却状況を推定したりする「固体分析」を行う。また、同機構原子力科学研究とMHI原子力研究開発は、核分裂の連鎖反応が続く臨界の可能性などを調べる「化学分析」を行う。同機構大洗原子力工学研究所では両方の分析を実施する。

同機構によると、デブリは昨年12月27日までに大洗原子力工学研究所で分割。重量約0.7グラムだった小石状の1個を、約0.1~0.2グラムずつ分ける予定で、近く各機関に搬送する。

同研究所燃料材料開発部の前田宏治部長は「分析は順調に進んでいる。各機関で分析された成果を通じて、廃炉に必要な技術の開発が期待できる」と話した。

デブリは昨年11月、同研究所に搬入され、X線CTや電子顕微鏡などを用いた「非破壊分析」の結果、表面にウランなど核燃料に由来する物質が検出されていた。



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