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鹿島沖転覆 海保の集中捜索終了 救助拠点閉鎖、通常体制に 茨城

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茨城県鹿島港の沖合でイワシ漁をしていた大津漁協(同県北茨城市)の漁船「第八大浜丸」が転覆し、2人が死亡、3人が行方不明となった事故で、茨城海保の巡視船などを出動させた集中的な捜索は10日の日没で終了した。今後は通常体制のパトロール活動で捜索を続けつつ、付近を航行する船からの情報提供を求める。

鹿島海上保安署によると、行方不明者を捜索するため、事故発生の6日から10日までの5日間で、海保の巡視船や民間の漁船など延べ52隻が出動。ヘリやジェット機も連日稼働した。だが、10日午後5時現在、行方不明者の手がかりはない。これまでに現場付近の海底で沈没船とみられる影が見つかっているが、海保による特定のめどは立っていない。

事故発生以来、千葉県の銚子市漁協の事務所に設置され、乗組員や家族らの拠点となっていた控え室は10日に閉鎖された。同漁協によると、同日、大津漁協の幹部らが訪れ、さまざまな協力や配慮への感謝が伝えられたという。今後は大津漁協を中心とした連絡体制をつくる。

行方不明となっている茨城県水戸市出身の40代男性は漁労長で、漁獲作業や運航の指揮を執っていた。交流のある漁業関係の40代男性は「船員を助けたいと思うような責任感のある男。魚を取る以外の仕事も積極的にやる熱心な人で、あそこまでできる人はなかなかいない」と語った。漁船による捜索は荒天に阻まれ続け、「家族を思うとやりきれない」とつらい表情を見せた。

事故当日に同じ海域に漁に出ていた50代男性は「2、3年ほど前に漁労長になった。頑張り過ぎというほど一生懸命な人」と人柄を語り、「人材を集め、今年こそは本格的に漁を始めるというところだった」と話した。

大津漁協の坂本義則専務理事は「優秀な漁労長だったので操船のミスは考えにくい」と話している。



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