亀印製菓(茨城・水戸)に厚労大臣賞 観光土産 笠間栗のパイまんじゅう 菓子部門 自然な甘さ評価
優れた観光土産品を選定する「第65回全国推奨観光土産品審査会」で、老舗菓子メーカーの亀印製菓(茨城県水戸市見川町)の「笠間栗のパイまんじゅう」が菓子部門で最高賞となる厚生労働大臣賞を初受賞した。クリの自然な甘さや温かみのある包装が高く評価された。
受賞商品は、栗の加工・製造などを行う「笠間栗ファクトリー」(同県笠間市手越)で製造した笠間産のクリのペーストを白あんに練り込んだのが特徴。風味豊かな栗あんをパイ生地で包み、さくっと香ばしく焼き上げた。同社マーケティング部の佐久間瑞之部長(44)は「クリの味を生かすよう甘さはやや控えめにしている」と話す。
同社のコンセプトは「地域の食材を使ったおいしい菓子を提供する」。商品は、同県常陸太田市で栽培されるアズキを使った「『娘来た』小豆のパイまんじゅう」の第2弾として開発された。笠間産クリの知名度が上がっていることから使用を決定したという。
受賞商品は昨年9月に発売。商品は本年度、「食品衛生事業功労者厚生労働大臣表彰」を受けた工場で月3万5千個を製造する。月平均2万個を売り上げるほど好評を博しているという。
審査会は、日本商工会議所、全国観光土産品連盟の共催。観光土産品の育成や発掘を目的として1960年度から年1回開催している。
65回目となる今回の審査会は昨年11月に東京都内で開かれた。菓子製造や卸会社など全国から294社が556商品の応募があった。「菓子」「食品」「民芸品」、外国人観光客をターゲットとした「グローバル」の4部門でそれぞれ審査。菓子部門には249点が出品され「笠間栗のパイまんじゅう」が頂点に輝いた。
佐久間部長は「全国的に評価された。日本一はとてもうれしい」とし、「県産の作物とお菓子のおいしさを他県の人にも広く知ってもらいたい」と意気込む。
受賞商品は、同社の県内11店舗をはじめ、常磐自動車道の友部、千代田のサービスエリア(各上り)と守谷サービスエリア(上下)などで販売される。価格は1個216円(税込み)。5個入りで1188円(同)。