給食に実習栽培ネギ 茨城・坂東清風高 生徒PR 市立小中全17校に提供
茨城県立坂東清風高校(同県坂東市岩井、四位学校長)の農と食科の生徒が実習で栽培したネギが、同市内の学校給食の食材に採用され、市立小中学校全17校で提供された。同市はネギの生産が全国トップクラスで、同校でも年間約60キロを収穫している。給食は計3日間提供され、最終日の16日は6校で「ネギつくね」が入ったスープなどが出され、児童生徒が舌鼓を打った。
農と食科は2年生から農業、都市園芸、食品の3コースに分かれ、農業コースでは実際にネギやナシ、コメなどを栽培している。今回、市給食センターが地域の特産品を児童生徒に知ってもらおうと、同校のネギの活用を提案した。
給食で提供されたネギは、生徒たちが昨年2月に種をまき12月に収穫した。約10キロがネギつくねに加工され、1月の給食の献立になった。10、15、16日に各校で出され、16日は、サワラの照り焼き、ヒジキの炒め煮などとともにネギつくね入りスープが提供された。
同市上出島の市立岩井中では、ネギを栽培した同高校農業コースの3年生5人が中学校に出向きPR。収穫からネギつくねになるまでの過程を映像にした動画も流された。高校生はネギを持参し、「袋に入れて販売する実習もしている。私たちが作ったネギを食べてください」と呼びかけた。
岩井中3年生の金沢瑠花さんは(15)「ネギは大好き。高校の実習で作っているのはいいと思う。給食もおいしくいただきました」と話した。
同高校3年の木名瀬和音さん(18)は「皆で丹精込めて作ったネギなので、給食で食べてもらえるのはうれしい。農業を目指しているのでこれからも頑張りたい」と目を輝かせていた。