海の事故「118番」 格闘家・桜井さんら周知活動 茨城・水戸
18日の海上保安庁緊急ダイヤル「118番」の日に合わせ、茨城海上保安部は17日、茨城県水戸市宮町のJR水戸駅南口ペデストリアンデッキで周知活動を行った。同市出身で総合格闘家の桜井隆多さんと同部職員7人が、駅の利用者に啓発品を手渡した。映像通報システム「Live118」の活用も呼びかけた。
同部によると、緊急ダイヤル「118番」は、海での事件や事故を防ごうと2000年から運用を開始。しかし昨年度は全管区に寄せられた通報の9割が間違い電話やいたずら電話で、船舶や人身海難情報は1割に満たなかった。番号が似ている消防の119番や消費者庁のホットライン188番と間違える利用者が多いという。
周知活動で一日海上保安官を務めた桜井さんは「配布していると、118番を知らない人がほとんど。間違い電話を防ぐためにも知ってもらいたい」と話し、学生や通勤者らに使い捨てカイロを手渡した。
同庁は18日からLive118の導入を開始する。通報者のスマートフォンを使い、リアルタイムで撮影した映像から現場の状況を同庁に通報できる。けが人がいた場合は、応急措置の方法などが動画で提供されるという。
同部の石井清貴総務係長は「海の状況はなかなか言葉にしにくいこともある。保安官の目であれば現場の状況を判断できるので、周知に力を入れたい」と運用に期待を寄せた。