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《食いこ》福祉支援事業所 ふう(茨城・水戸市)

「福祉支援事業所ふう」の新井しづか代表(左端)らが作る、糖質カット、低カロリーのガトーショコラ=水戸市青柳町
「福祉支援事業所ふう」の新井しづか代表(左端)らが作る、糖質カット、低カロリーのガトーショコラ=水戸市青柳町
オーブンで焼き上がったガトーショコラ
オーブンで焼き上がったガトーショコラ
次々に出来上がるポップコーン
次々に出来上がるポップコーン
福祉支援事業所ふう
福祉支援事業所ふう


■糖質減のガトーショコラ

見た目は変哲のないチョコレートのケーキ「ガトーショコラ」。一口食べるとやわらかく溶け、優しい甘さが広がっておいしい。味わいに際立った特徴があるわけでもないが、甘みは自然でくどくない。この甘みは、材料に込めた思いがつくり出す味なのだった。

茨城県水戸市にある障害者のための「福祉支援事業所ふう」=新井しづか代表(64)=はこれまで、就労支援の作業所として菓子類や20種類を超えるフレーバーのポップコーンなどを作り、好評だったという。

新井代表によると、新しくガトーショコラを開発しようと思い立ったのは「健常者に比べて障害者の肥満率が高いことは専門家にも指摘されていて、障害者の健康課題となっていた」こと。

一方、甘い物を食べると人は精神的に満たされる。新井代表は障害者の満足と健康課題をクリアし、加えて就労支援継続事業の一環となる糖質カット、低カロリーのガトーショコラ開発を決心する。

指導・監修したのは同市で菓子・料理教室「ROSE CAFE(ローズ・カフェ)」を主宰し、新井代表とも付き合いのあった潮田菜々子さん(54)。

「小麦粉を使わず、白砂糖の代わりにカロリーゼロのラカント糖と低カロリーのマービー糖を合わせ、バター、卵白、カカオマス、ココア、チョコ、きな粉、黒ゴマなどを材料としているので糖質制限している人や、小麦粉アレルギーの人もおいしく安心して食べられる」と糖質カット、グルテンフリーのメリットを強調する。

新井代表も「障害者の肥満防止のみならず、健康や美容にも最適で、ぜひ多くの人に買ってもらい、食べてほしい」と期待を寄せる。

そのためにはまとまった注文も受け付ける、依頼があれば役場や事業所などで出張販売もする。対面販売は就労者たちの励みにもなるという。

「食べてみよう-そんな後押しがひいては社会福祉貢献への一助になる。売り上げは就労者の工賃として還元される。いわば食べてよし、作ってよし、の商品です」。にこやかに話してくれた新井さんだったが、このときは心なしか表情が引き締まった。

■お出かけ情報
▽茨城県水戸市青柳町3864
▽営業時間は午前10時~午後6時
▽ガトーショコラ1個400円、各種ポップコーンは1袋350~500円。
▽注文、出張販売などの問い合わせは(電)029(350)3372



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