日立と稲敷広域 加入へ 28年度 いばらき消防指令センター
茨城県内33市町村20消防本部の指令業務を共同で担う「いばらき消防指令センター」(同県水戸市内原)に、2028年度から同県日立市と稲敷広域の2消防本部が加入する見通しとなった。県が21日までに明らかにした。大規模災害時の広域連携や、各消防本部における財政負担軽減の推進などを目指していく。
同センターは加入する市町村などで構成する「茨城消防救急無線・指令センター運営協議会」が16年6月に運用を開始。119番通報受信のほか、消防本部や出張所などへの通信指令業務などを一本化することで、災害対応の迅速・効率化や経費削減などを進めている。
新たに加わるのは日立市消防本部と、龍ケ崎、牛久、稲敷、美浦、阿見、河内、利根の7市町村でつくる稲敷広域消防本部。いずれも今年4月に同協議会に加入し、無線システムなどを整備した上で、28年度中に共同運用に移行する。
2消防本部の加入に伴い、同協議会を構成する自治体は、無線システムの共同運用に限って参加している同県つくば市を含め42市町村。県や同協議会は、将来的に各消防本部の管轄区域にとどまらず、最も近い現場へ緊急車両が出動できる体制を構築するなど、対応の広域連携を目指す。
県消防安全課は「現場到着時間を少しでも早めるため、協議会とともにさらなる広域連携を進めたい」としている。