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救急搬送困難 最多565件 茨城県内6~12日 インフル流行で

茨城県内インフルエンザ感染状況
茨城県内インフルエンザ感染状況


救急車による搬送先が決まらない「救急搬送困難事案」が2024年末から茨城県内で増加している。6~12日の1週間は過去最多の565件(速報値)に上った。県はインフルエンザの感染拡大などの影響を受け、「病床が逼迫(ひっぱく)している」ことを要因に挙げ、救急電話相談の活用や感染予防策の徹底を呼びかける。

救急搬送困難事案は、医療機関への受け入れ依頼の照会を4回以上行い、さらに現場滞在が30分以上だったケースを指す。

県医療政策課によると、これまでの最多は、新型コロナウイルスの「第8波」に入っていた2023年1月9~15日の394件だった。24年12月30日~1月5日の週に445件と更新し、次の6~12日の1週間でさらに3割近く増加。前年同期比では2倍超となった(いずれも速報値)。

同課の担当者はインフルエンザの流行に加え、さまざまな疾患や感染症で救急搬送患者が増える冬場であることを指摘した上で「病床が逼迫し、受け入れできないケースが多くなっている」と分析する。

県内では24年12月16~22日の週に、インフルエンザの定点当たりの患者報告数が30人を上回ったとして流行警報を発令。同23~29日の週には、過去2番目となる65.11人を記録した。1月6~12日の週は40.75人と減少傾向だが、依然として例年を大幅に上回る水準となっている。

インフルエンザの感染拡大に伴い、小中高などでの「学級閉鎖等」の措置も相次ぎ、同週時点のシーズン累計は617件に上る。社会福祉施設などでは患者10人以上の「集団発生」は累計82件だった。いずれも過去10年では、流行開始が早かった昨シーズンの同期に次いで2番目に多い。

県は医療現場の逼迫や救急搬送困難事例を減らすため、救急電話相談「#7119(おとな)」「#8000(子ども)」の活用を改めて促す。発熱関連の相談が増えたことに伴い、14日からは一部時間帯で回線数を倍増した。

今後も流行は続く可能性があり、県は手洗いや場面に応じたマスクの着用、予防接種などの感染予防策を引き続き呼びかけている。



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