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茨城県内賃上げ機運醸成へ 政労使会議 地域課題の情報共有 水戸

賃上げの機運醸成に向けて意見交換が行われた「茨城働き方改革・労働環境改善協議会」=水戸市宮町
賃上げの機運醸成に向けて意見交換が行われた「茨城働き方改革・労働環境改善協議会」=水戸市宮町


茨城労働局は30日、労使の代表や行政関係者による政労使会議「茨城働き方改革・労働環境改善協議会」を茨城県水戸市宮町のホテルで開いた。昨年から全国で賃上げの動きが続く中、今春闘をにらみ、県内での機運醸成を協議。経営環境が厳しい中小企業では十分な賃上げをできない例もあり、地域の課題などを共有した。

県の経済団体トップや連合茨城の久保田利克会長、県の岩下泰善副知事らが出席。賃上げの環境整備などについて、それぞれの立場から考えを述べ、課題の解決に向けて意見交換した。

県内では上場企業などで賃上げが先行した。県経営者協会の笹島律夫会長は「賃上げの原資を確保するには、生産性の向上を実現する取り組みや人への投資が大切」とした上で、「個々の企業では限界がある。行政を含む地域の全ての利害関係者が連携することが重要だ」と語った。

一方、物価高で厳しい状況に置かれている中小零細企業も多い。県商工会連合会の小川一成会長は「小規模事業者は価格転嫁ができない。経営者が身を削った賃上げを強いられている」と現状を伝え、「頑張っている事業者が取り残されないような支援を」と訴えた。

連合茨城の久保田会長は「全ての労働者の処遇改善に向けて、構成組織や地域と連携を図り、取り組みを積極的に進めたい」との考えを示した。連合茨城がまとめた地場共闘センターに登録した県内労組の集計によると、昨年の春闘の平均賃上げ額は1万2147円で、賃上げ率は4.41%。平均賃上げ額、賃上げ率ともに3年連続で上昇した。

岩下副知事は「『賃上げしていこう』という機運は共通認識。そのために、各種課題に関係者が力を合わせて取り組んでいくことが大事」と述べた。



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