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キャベツ高騰 いつまで 茨城県内 3倍超、消費者嘆き

平年と比べ高値が続いているキャベツ=大洗町内のスーパー
平年と比べ高値が続いているキャベツ=大洗町内のスーパー


キャベツの価格が高止まりしている。やや価格の落ち着きは見せるものの、全国平均の小売価格は例年の約3倍。消費者からは「驚くほど高い」「高止まりがいつまで続くのか」など嘆きの声が上がる。一方、農業関係者も、天候不順による出荷量の減少や生産コストの上昇で「高値でも喜んでばかりはいられない」と声を落とした。

農林水産省の「食品価格動向調査」によると、キャベツの価格は2024年12月末から平年比(19~23年の平均価格との比較)で3倍を超えている。1月20~22日の全国平均の小売価格はキャベツは1キロ当たり506円で平年比で309%となった。ネギやハクサイ、ダイコンなど調査対象の8品目全てが平年比を上回り、特にキャベツは突出している。

▽4分の1カット

茨城県内のスーパーによると、1月のキャベツ1個当たりの販売単価は約306円。前年同月の約110円から約3倍に上がった。担当者は「消費者に価格を抑えて販売できるよう、安く仕入れられる市場を選ぶよう努めている」と話した。また、別のスーパーでは「食卓の必需品。買いやすい価格帯の4分の1カットも並べている」という。

大洗町内のスーパーが1月下旬、特売日にキャベツ1個258円(税抜)で売り出し、多くの買い物客が次々に手に取って品質などを吟味した。イベントに参加するため同町を偶然訪れていた新潟県の40代男性は「新潟でも300円超え。(ここは)やや安い。妻に『買ってきて』と頼まれた」と話し、キャベツを買い物カゴに入れていた。

▽生産コスト上昇

茨城県のキャベツの出荷量は千葉県に次ぎ、全国第4位(23年産)。主産地の県西地域にあるJA茨城むつみ総和地区営農センター(古河市)によると、秋冬キャベツは11、12月に最盛期を迎え、出荷は2月初旬まで続く。

同センターは高値の要因について、天候不順の影響により大きさなどが市場出荷の基準に満たないキャベツが多く、出荷量が減少した状況を挙げた。その上で、担当者は「生産コストが上昇している。高値でも、農家は喜んでばかりはいられない」と代弁した。

今後の価格動向について、東京都中央卸売市場に出荷されるキャベツについて、農水省の担当者は産地などへの聞き取りを基に「高値傾向ではあるものの、少しずつ落ち着いていく」と見通しを示した。



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